成果主義でいいの?
最近、労働環境問題の記事を読んでいると成果主義思想が浸透しているなぁと思うこの頃です。
パートと正社員でも同じ労働なんだから同じ給与にしろと言うのは、一つの成果主義の理論に則った意見かと思います。
成果主義は、正確公平に評価できないとか、年功序列式の報酬総額を減らすためだけの詭弁だとかいわれましたが、わかりやすく説得しやすいところがあり、理論としては好まれているようです。
一見すると、それは正しく納得できるものに聞こえますが、その理論でいいのでしょうか?
この意見の根底は、自分(労働者)の給与(取り分)をいかに増やすかという欲求であり、それに都合が良い理論として、成果主義を使っているだけだと思います。
これとは逆に、外国に比べて日本の労働単価は高すぎる、という意見も同じ成果主義の理論に則った主張であります。
成果主義は、成果によって報酬が払われますが、同じ成果を安い報酬で受ける人が出れば、どんどん報酬を下げることが出来ます。
外国人労働者の受け入れや、海外工場への移転など、報酬を下げる準備は着々と出来ている気がします。
もちろん、外国人に対して十分勝てる能力の高い人ばかりの国民性ならば良いですが、ゆとり教育などで日本はかなり失敗していると思います。
そうしたとき、成果主義に則って、給与が下がることを受け入れることが出来るのでしょうか?
これとは別に、最近の景気回復の中で、 役員報酬と従業員給与の比率を比較すると役員報酬だけが大きくのびている、と言う話を聞いたことがあります。本来ならば、これを問題提起し給与アップを図るべきだと思うのです。>できないのは労働組合の力のなさが問題か
理論の組み立てが甘い気がして、目先の理論だけで騒いでいる思うところがあります。
これもゆとり教育の成果でしょうか?