経験年数って何だろう?

 この議論をする前に一度は『達人プログラマー』を読んでみようとは思っていたのですが、その前に現在の見解を。


 SEをやっていて派遣先の面接を受けるときなど、経験年数を重要視されると思いますが、この年数によって培われるもの・経験って何でしょう?


 たとえば、プログラミングを何年やったかという違いについて。
 コーディングが早い、バグが少ない、難しいロジックを組める、言語仕様に詳しい、という技術的なことを上げられるでしょうか?
 それとも、現場毎のコーディング文化に合わせられる柔軟性とか、設計書の詳細を確認する交渉能力や初心者にプログラミングを教える指導力でしょうか?
 どれが正解かは決めるものじゃないかもしれませんが、人それぞれ、業務それぞれ、これを考えずにやった一年と、考えてやった一年は違うと思うのです。


 私個人の見解、イメージを書きますと、話は前職、測量をやってた頃に戻ります。
 測量においての初心者と経験者の違い、それは目盛りの読み取りが早いとか、誤差が小さいとかあると思うかもしれませんが、ある本に書いてあったのは人間誤差が一定と言うことでした。
 人間誤差と言うのは、器械誤差というのが台の傾きなどで一方向に一定にでるものに対して、増えたり減ったりその時々でばらばらで、あとで補正計算では引けないものだったりします。 
 例えば、0.5と0.6の間の目盛りを見て、0.5と読むか0.6と読むかは最終的には人の判断によります。それを初心者のうちは、うーんと悩みながら判断するわけですが、それを悩まずに一目で判断をくだす。次にその判断結果が、ある程度一律な結果として出てくる。>その時々でぶれたりしない
 測量では、必ず誤差は付きものなので、誤差のない測量をする達人と言う存在はありえません。


 分野が変わった今でもこの考えは残ってまして、すばやく一定の判断を下し、その精度を上げていくのが経験と言う年数だと思うのです。