ざっくり書く

 締め切りだけが差し迫って、設計書を満足に書く時間がなかったりすると、設計書をざっくり書いて、次の工程できちんと精査しながら〜なんて話が、悪い例だけど、間々ある。
 言ってしまえば、これがデスマーチの始まりかもしれないけど、この記述レベルを荒くするとか、ざっくり書くとか、80%書くといったものがどういったものか考える。


 何でこういった書き方をするのかと、新人に聞かれたときの答え方としては、「100%完璧なものを書くのが理想だけど、締め切りがある以上、それに間に合うように仕上げなければいけない。締め切り当日に出来た出来てないの0%か100%かの返答ではリスクが高すぎるので、まず確実に間に合う範囲で50%、次にまだ締め切りまで時間があれば80%90%95%と記述レベルを上げていけば、締め切りがずれて早まったとしても、ある一定レベルのものが提出できる」てな感じのことを言ってみた。
 あながち間違っていないとは思う。


 では、どういう記述が50%なのかとか80%なのかと言う定義は聞いたことがない。
 時間に追われるままに、残業しつつ書き上げて、締め切りが来たのでその時点のものを提出してOKを貰ったり、言われた範囲だけで書いてみたんだけど、この記述が整合性が取れてないんですけど、どうしましょう?と一つ一つ確認していくといつの間にか、完璧なものを要求されていていたりする。
 途中までやったと言う設計書を引継いだとしても、それが50%なのか80%なのか30%なのかわかるわけでもなく、見直していけば修正箇所も多く、本来の100%の工数を軽く越えてしまいます。


 結局こういう状況に陥るのは、全体像の見える書き方、作業を引継げる書き方、をしないで目先の記述にだけ目を向けて文頭からずらずらと書いていくから終わりがどこかもわからずに行っているからだと思います。
 もしかしたら、あくまでも最終的な成果物は動くソースコードであると思って、設計書をきちんと書く気がないか。


 では、全体像の見える書き方、作業を引継げる書き方とはどういったものかというと、正直聞いたことがない。
 担当者まちまちで、時には現場の指示に流されたままの設計書の書き方の、正しい書き方を知りたいと思う今日この頃。


 そんな本や特集ありますかねぇ?