クエスチョン

『この世はアナログだと思いますか、デジタルだと思いますか?』


 この命題が浮かんだのは、物理を専攻していた大学時代。
 量子力学をこの視点から説明する話を聞いたことはないので、自分の理解はかなり亜流、もしくは間違いなんだろうけど、一度くらいは公言してみるのもいかなと、さわりだけ書いてみる。


 たぶん、先の質問に対する答えは、殆どの方はアナログだと思う。
 時間にしかり、空間(距離)にしかり。
 0.1秒と0.2秒の間には0.11秒があって、0.1秒と0.11秒の間には0.111秒がある。
 0.1mmと0.2mmの間には0.11mmがあって、0.1mmと0.11mmの間には0.111mmがある。
 時空をアナログと考えている限り、小数点以下は無限大に続いていき終わりはない。
 でも、本当に最小に終わりはないんだろうか?


 一方、原子論という考え方も一般に定着していると思う。
 究極の分割不可能な要素。元素の最小単位。
 まあ、実際は元素も、原子核と電子、陽子、中性子ともっと細かい粒子があったりするけど、ここで考えるのは粒子・状態・場という単位で、これはデジタルな感覚だと思う。


 アナログをデジタルに変換するには、四捨五入なり、切捨て、切り上げなりすればいいけど、デジタルをアナログに変換するには、どうしても不確定な部分の埋め合わせが必要となり、これが確率というものが介入してくる理由かなと。


 ニュートン力学で考えるときはアナログで考え、量子力学で考えるときにはデジタルで考える、この世界は実際はどっちなんでしょう?どっちでもない?