:レダ 栗本 薫 (著)
中学生時代の自分から
普段、小説をこれだけ読むようになったきっかけはなんだろうと考える。
だいたい、中学3年の頃に、スニーカー文庫の『機動戦士ガンダム』や、『指輪物語』などを読んだ流れで、ライトノベル好きが続いています。
だけど、今でも本を読み続けていられるのは、本を読むことによって、自分の人生観・考え方、そういったものに多大な影響を受けたことがあって、その感動を引きずっているからだと思います。
それだけの影響を与えてくれた本がこれ『レダ 栗本 薫 (著) 』。
読んだのは中学3年の頃で、何気なく買ったはずの文庫本を夢中になって3日で読んだことを覚えてます。
その後も何度か読み直し、自分が唯一再読をした本に当たります。
当時あったいろいろな悩みを、いや、当時感じていた、悩みという形も持っていなかった、周りとの違和感を悩みと言う具体的な形にしてくれて、また、一歩離れた視点で物事を考えるようになりました。
ここ10年以上はさすがに読んでいなくて、大人になった今では、その頃(思春期)に学んだ答えも正ではないと思うようになっていましたが、久々に読み返してそんなことはありませんでした。
まだまだ、考えさせることがあります。
たぶん、自分の原典はここにあり、そして、読むことでそれを思い出すことができる大切な作品です。
内容は、
科学技術も十分発達した理想社会といわれる遠い未来の話。
誰もが社会的に尊重され容認される社会において、自分が平凡であると言うことに悩む少年が、レダという女性に出会い、友達の死を経験し、いろいろな思いを受けて成長するなかで自分を取り巻く社会の矛盾を理解していく、そんなSF作品です。
今は絶版なのかな?
時々、古本屋で見つけることが出来ます。